©とらいあんぐるハート(ivory/JANIS) 1998
- 当時では珍しい付き合った後でもシナリオが続いた作品
- 忍者、殺し屋、地縛霊など一風変わったヒロインが多い
- 後味が悪いBADエンドが多いが、ヒロインエンドはハッピーエンドが多い
- イベントは直ぐに終わることが多いので、物足りない
感想
本作はとらいあんぐるハートシリーズの初代作品です。シリーズの中でも、知らない方も多いかもしれませんが、当時の作品としては珍しい要素がいくつかあります。
純愛系の作品でありながら、付き合ってHした後もシナリオが続くのは当時としては珍しい部類でした。この頃の作品は付き合ってHしたらそこがゴールというものが多かったので、その点では新鮮に感じました。CGは使い回しが目立ちますが、エロシーンが複数回用意されている点も当時としては珍しかったと思います。
シナリオは基本的に学園ものですが、終盤はアクションシーンが増えてきます。忍者や地縛霊、殺し屋といった物騒なヒロインが多いだけに、そういった展開も設定として自然に受け入れられました。後のとらハ作品にも共通するこういった特徴は、この初代から受け継がれているもので、シリーズファンなら「ああ、これが原点か」と感じられるでしょう。
本作ならではの特徴としては、後味の悪いバッドエンドや短いながらも凌辱シーンがある点が挙げられます。付き合っているヒロインと別れて終わったり、喧嘩したまま仲直りできなかったりと、嫌な後味で終わるエンディングが地味に多いです。いずれも直前の選択肢を選び直せば進められる単純なバッドエンドですが、普通の学園ものとして期待していると少しショックを受けるかもしれません。
気になった点もいくつかあります。まずイベントがあっさり終わりすぎることです。イベント数自体は多いと感じるのですが、すぐに終わってしまうシーンが多く、「もう終わり?」と感じることが何度もありました。
時代的には仕方ない部分もありますが、パートボイスの中途半端さも残念でした。イベントごとにボイスの有無が統一されておらず、あるセリフにはボイスがあるのに次のセリフにはないという状況が頻発します。それならいっそボイスなしの方が自然だったのではと何度も思いました。
選択肢の多さもストレスの原因です。特にエロシーンでは同じ選択肢を何度も選ばされることがあり、さすがにやりすぎと感じました。パッケージ版では既読スキップがなく、どの選択肢を選んだかも分かりにくいため、さらにイライラしやすいと思います。
ライターの都築氏らしい穏やかなキャラクター造形や、日常描写の丁寧さはさすがだと感じます。悪い作品ではないのですが、上記の点を考えると評価は少し渋めになってしまいます。






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