©永遠のアセリア ― Premium Special Edition ― (XUSE) 2016
- 2003年発売の永遠のアセリアの最終リメイク作品
- 今でいう異世界転生ものになり、主人公含め4人が異世界に行きたたかうSLG
- 世界観に加えて言語を設定でも実際にも使うなど独自の設定が非常に良く出来ている
- 重く苦しい展開が続き、緊迫感があるストーリーの出来が良し
評価 シナリオ A キャラ C ゲーム性B 総合評価 B-A 名作一歩手前
-プレイ環境-
DL版購入 Windows10でプレイ
-商品説明-
制作総指揮 吉田ユースケ シナリオ補助 座敷猫
シナリオ/ゲームデザイン 高瀬 奈緒文 キャラクターデザイン 人丸
マニュアルに書かれている~STORY~
主人公である少年『高嶺悠人』と義妹『高嶺佳織』
そして二人の親友『岬今日子』『碧光陰』達は
突然異世界ファンタズマゴリアに召喚されてしまう。
中世のような、その世界では戦争の嵐が吹き荒れていた。
すべてが有限であるがゆえに奪い合うことしかできない世界…
悠人はラキオスという小国の戦士として永遠神剣『求め』を手渡される。
絶対的な力を持つ永遠神剣は、異世界からの訪問者と、
その世界にすむ奴隷戦闘種族『スピリット』にしか扱う事ができない。
悠人は佳織を人質にとられ、ラキオス王国の為
スピリットを率いて望まぬ戦いを強いられてしまう。
ラキオス王国のスピリット…アセリア、エスペリア、オルファリルとともに…。
しかし、今日子たちもまた、他の国で永遠神剣を与えられていた。
悠人たちはそれぞれの守るべきもののため、お互いに戦う道を歩む。
神剣と権力者たちの思惑に翻弄される、悠人とスピリットたち。
そして悠人は佳織とともに元の世界に戻ることができるのか?
感想
本作は『永遠のアセリア』シリーズの最終バージョンにあたる完全版です。初めてプレイするなら設定資料集やドラマCDが付属するパッケージ版が最も満足度が高いのですが、現在はプレミアが付いて非常に高額になっているため、純粋にゲームだけを遊びたい場合はDL版が現実的な選択肢になります。
『永遠のアセリア』の最大の魅力は、独自の世界観が非常に丁寧に作りこまれている点です。スピリット、エーテル、永遠神剣といった固有設定に加え、異世界言語が存在することで、主人公たちが「何も分からない異世界に放り込まれる恐怖」や「意思疎通ができない孤独感」をプレイヤーも体感できます。この“寄る辺なさ”を軸にした理不尽な展開は、本作ならではの緊張感を生んでいます。
物語は、純粋で優しいスピリットたちとの交流が深まるほど、彼女たちを使い捨ての兵器として扱う人間側の身勝手さが際立ち、種族間の価値観の差が重いドラマを生み出しています。奇跡には必ず代償が必要になる世界観も相まって、終盤は切なさの残る展開へと進んでいきます。それでも、最初は身近な人だけを守ろうとしていた主人公が、苦悩を乗り越えて“世界”そのものを守る覚悟を決める姿はとても印象的で、しっかりと心に残る成長譚になっています。
ゲームシステムはターン制の戦争SLGで、陣取りをベースにした高い戦略性が特徴です。部隊の相性・配置・行動順などを考え抜かないと勝てないため、最初は戸惑いますが慣れると強烈に面白いタイプのゲームです。特にランクSS狙いのプレイはかなりの難易度で、攻略情報なしでの達成はほぼ不可能なレベルですが、それでも挑戦したくなる奥深さがあります。
総じて、独特の世界観・手応えのあるSLGパート・重厚で切ないストーリーが高い次元でまとまった名作です。“異世界×戦記×ヒロインとの絆”というテーマが好きなら間違いなく刺さるでしょう。シリーズの後続作の評判は賛否ありますが、この『永遠のアセリア』自体は今プレイしても十分に楽しめるクオリティです。興味があるならぜひ手に取ってほしい一本です。


コメント